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FX投資入門の永遠のテーマ

2OO万円出して2OO頁のレポートが届いたとすれば、レポート一枚当たり一万円になる。
それが調査のみの価値だとすると、まだコンサルティング会社が得る1O万円には届かない。 では、コンサルティング会社の提供するプラスαの部分は何であろうか。

そこで多くの人から「コンサルティング会社には、方法論やベスト・プラクテイス(最良の業務)、固有のノウハウがある」という点があげられたり、「客観的な見地からの意見や顧客ごとにカスタマイズした解決策に価値があるでしょう」と言われるわけだ。 だが、もし私がクライアントであるとすれば、その部分に支払うお金はせいぜいあと約四万円だと考える。
結果、トータル5万円というのが情報や定式化されたノウハウに対して払う金額になるのではないだろうか。 では、1O万円と5万円の差をつける付加価値とは、一体何であろうか。
それは、プランニングや解決策そのものではない。 実は、クライアントが経営会議や常務会で、「では、これを採用するからこの方向に進もう」と決定した瞬間から、あるいは次の日から、一歩一歩着実に、めざすべき方向に進んでいく土壌や環境を会社のなかにつくる、もしくはつくったことにお金が払われるのである。
われわれコンサルタントは、それが本当の付加価値だと考えている。 そのため、もしこれがプランニングだけとなると、「ずいぶん立派な報告書ができたけれども、机上の空論だね」と評価され、棚の上に置かれて誰にも見られない、あるいはもっとひどい場合だと、そのままゴミ箱に捨てられてしまうわけだ。
しかし、その類のものになるかどうかは、実は目に見えないところで決定されている。 報告書の形にはなっていないかもしれないが、確実に進む仕組みや具体的にこうすればよいという確信が重要なのである。
価値を生み出すか否かは、実施に耐える実行計画を立て、なおかっそれを遂行していける人たちをきちんと育てられるかどうかが、最大のポイントだと言える。 すなわち、「ITコンサルティング」のマインドとスキルを考えるときに、いかによいプランニングをするか、いかに先進的な技術を採用するか、あるいはいかに世の中で一番進んだやり方を考えるかといったこと以上に、重要なことがある。
コンサルティングを行った結果として、具体的に何が変わるか、つまり、ビジネスをどうしていくのか、どれだけお金を儲けるのか、あるいは誰がどう働いて実現を果たせるのかなどを明らかにすることが重要であり、これらをおろそかにすると何も結果は出ないのである。 これはプロフェッショナルが仕事としてやっていようと、一般の企業に勤める人間が社内でやっていようとまったく同じことである。
たとえ社内であっても、彼は頭はよいけれども実行力がないとか、絵空事だと言われてしまうようでは、何も具現化しない。 実現へ向けた動きにつながるか否かは、「問題の構造を明らかにしていき、何をどのような順番でどういう形にして行えば、めざすべき姿に到達できるかが明らかになっていること」、そして「明日から実施すべき具体的な解決策実施のステップが描けていること」の、二つのエリアを確実にカバーできていないと、コンサルタントとしてお金を請求できるような仕事にはならないのである。

コンサルタントがプロジェクトに入って働き、果たすべき役割をこなし、最終的にどうやって結果を出すかをプロセスを追いながら簡単に説明したい。 まずはコンサルタントがどういうふうに働くのか、具体的なイメージをもっていただければと思っている。
最初に、全体プロセスを示した図2を見ていただきたい。 通常、プロのコンサルタントが進めるステップで言うと、「提案・契約」から始まり、プロジェクトが「開始」し、「調査」が始まる。
その後、「中間報告」、「分析」を行い、「合意形成」の段階に入って、「最終報告」へつながるという大まかに七つのステップに分けることができる。 「提案・契約」についてはここではあまり細かく説明しないが、覚えておいてほしいことがひとつある。
それは、そもそもコンサルタントは、形の見えないものに対してクライアントにお金を使っていただくことを求めているということだ。 基本的にコンサルタントができることはしゃべるか書くかであって、見たり触れることができるモノを売っているわけではない。
情報システムをつくるという段になれば、モノをつくって売ることに近くなるが、これから何かを始めようという段階ではモノは存在しない。 構想立案というプロジェクトを数千万円で受けたとしても、そこで保証している成果物とは、クライアントの「eビジネス戦略と実現の姿」とか、「組織や業務のあるべき姿」、「新情報システム化構想」といったような言葉で表現されるものでしかない。
補足的に、ひと言、二言、それはどういったものだという説明が提案書に数行書かれているが、その程度のものであり、手にとることもできなければ見ることもできないものである。 読者の皆さんが、パソコンを買うときに、20数万円の支出をするにあたって、パンフレットを見ていろいろな観点からスペックを調べ比較したり、どの店が安いとか、どのメーカーのパソコンにはどのようなソフトが入っているかなどをとことん調べて、1OOO円、2OOO円の差をかなり真剣に検討するはずだ。
ところが、コンサルティングの提案書を検討する段階では、クライアント、読者自身や読者のである彼や彼女は、提案書に描かれた目に見えないものの価値を判断しないといけない。 ここにコンサルティングというものの特殊性がある。
通常の購買行動と比較すると、明らかに不自然な活動であると言える。 そのため、提案書の段階で成果に対する確信を相手に抱かせる何か(たとえば課題の捉え方、解決へ向けてのコンサルティング・アプローチなど、提案書に記述されているものかコンサルタントと名乗る人自身の魅力)をもっていなければならない。
それが何かをひと言で表現するのは結構難しいが、要するにクライアントが、「このコンサルタントとこの方法なら確実に成果を出しそうだな」と思えるようなプラスαがなければ、どのような分野のコンサルティングであっても始まらないのである。 そして、これはおそらく、読者の皆さんが企業で新しい社内プロジェクトを企画して役員の決裁を受けるときにも、あてはまるはずだ。

契約が決まり、プロジェクトが始まったことを前提に話を進めると、最初の山は、その開始時期にある。 一般の企業でも部門横断的にプロジェクト・チームを編成することがあると思う。
同じ社内でも、各部門から代表者、生きのいい若手の場合もあれば、管理職の場合もある)を集めると、お互いに初めて仕事をするメンバーも多く、始めに相手がどういった人間かを知ろうとするはずだ。 これは、コンサルタントが入る場合も同様で、コンサルタント、あるいはプロジェクトを引っ張っていく人間は一体何者かと、クライアント側が思うところから始まる。
プロが行うコンサルティングを前提にすると、集められたプロジェクト・メンバーにとっての疑問は、何を買ったのかがよくわからないことである。 ミーティングで初めて会った人間に対して大金を出しているというのであるから、無理はない。

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